日本は広い国土ではありませんが、地域ごとの文化や風習は実に多様です。東日本と西日本とに大きく分けてみても、その文化などは同じではありません。また、日本海側と太平洋側でも生活様式などが異なっています。そのため、葬儀においてもその地域や地方に由来する様々な習慣を見ることができます。
北海道の葬儀では、受付でお香典を出すと、すぐに目の前で封を解き、金額の確認を行います。そして金額をはっきりと言われて、これでよろしいですかと聞かれたうえで、名まえが記入された領収書が渡されます。別の地域からの弔問客は驚くこともあるようですが、北海道ではこれが常識となっています。
また、会葬御礼として渡されるものにはお茶などが多くありますが、北海道では商品券や図書カードなどを渡します。合理的な道民性だと言われている北海道ならではの特徴ということができそうです。
北海道における葬儀の形態も、家族葬といったものが増えたこともあり、全国と同じような形になって来ていると考えられます。個人葬が多い時には、町内会長さんが葬儀委員長を行なうことが多くありました。ですが最近の傾向として、家族葬と言う形が多くなったことからも、司会者が葬儀委員長を兼ねることが、普通になって来ました。
また、無駄を省くためか、通夜の時に家族や親族全員での集合写真が撮られていましたが、今ではその習慣もなくなっていると言われます。また、北海道の葬儀で驚かれることに、香典に対し領収書が発行されることです。香典を納める時、袋の中を確認し、領収書を記入することが、普通に行なわれています。
会社関係などから出席される方も多いことから、出席されない人の分も預かっていることを考えての領収書とも言われています。