最近の葬儀の傾向として、花祭壇を希望される方が増えています。有名人の方の葬儀がテレビ中継されると、多くが美しい花で囲まれた中に笑顔の遺影が飾ってある事が多いです。その影響もあって、近年急激に花で祭壇を作る葬儀が増えてきました。
現代の日本では、昔ほど宗教に対する拘りが無くなりました。本来ならば宗派ごとに祭壇も違ってくるのですが、それよりも故人が好きだった色の花で美しく飾ってあげたいと言うご遺族の意向が反映されるのでしょう。葬儀社によっては、様々なデザインの花祭壇の写真を見せてくれるところもあります。
以前はあまり葬儀では使われなかった赤や黄色などの色彩も、花で表現すれば華美にはならず、特に女性の方を送る時にはふさわしいと感じさせてくれます。一般的には飾られた花を、出棺の折に棺の中に入れるようにする事が多いです。
色とりどりの花に包まれて最後の旅立ちをさせてあげる事で、幾らかでも悲しみが癒されると良いと思います。
葬儀の始まりは静寂から始まります。そしてやがて静寂に終わりを迎えます。確か、大勢の家族から見送られた人の場合であれば、賑やかな葬儀にもなります。けれどもその反面、夫婦や母子家庭、父子家庭などの場合には、その辛さと言うものは大きいです。
そして物凄いひっそりとした悲しみの中で執り行われると言う事になります。いつ何処で死に至るかは、その人の運命です。ですが、必ず我が家に戻り、家族に見送られます。例え、それが愛する一人の家族であろうとです。
けれども、亡くなった人のそばに家族がいる時点で、例え遺族がわずかの一人であろうとも、既にその時点から葬儀は始まっています。つまりどんな形を取るにしても、葬儀の形に小さい大きいはありますが、その定義は例え人の環境がどうあれ、死人を弔う形に正解と言うのはない訳です。
必ず人は、命を絶ち、そして葬られることになる訳です。
大切な人が亡くなった時に執り行うお葬式ですが、なかなか一生のうちに何回も経験する事ではありませんので、呼ばれたら参列するくらいしか考えていないですよね。ですが、実際に自分の身内が亡くなった際には、きちんとそれぞれの意味を考えて行動をする事が大切です。
では、葬儀の際に執り行われるお通夜とは、一体どのような意味があるのでしょうか。お通夜は、臨終の際の看病の延長だと言われています。この時点では、まだ亡くなった故人は、完全に死の世界にいる訳ではなく、まだ生と死のはざまにいると考えられています。
遺族はなんとかして、生き返ってほしいという意味合いを込めて、食事を出したり、夜を一緒に過ごします。ですので、お通夜というのは、本来身内だけで営むものになります。このように意味を考えれば、きちんと葬儀は流れのままに執り行いたくなりますよね。
直葬など色んな葬儀のスタイルがありますが、出来る限り葬儀はしっかりと行うようにしましょう。